STUDIOWORK BLOG

株式会社スタジオワークは名古屋を拠点に幅広く活躍を続けるコマーシャル写真制作のプロダクションです。

ありがとう、コダック。

長い間お世話になりました、、。

思い起こせば20年前の写大の学生だった頃、
最初のフィルムがトライX、現像液がD76。
日々撮影、現像、ベタ、プリント、作品検討の繰り返し。
一連の作業から写真の基本を体に染込ませた気がします。
その当時、ニコンF3に50mmを付けて東京の街中をフラフラと彷徨いながら
気怠い気持ちをハイコントラストの荒れた粒子の写真に自己投影してました。

その後、スタジオマンになり写真の世界がファッション、エディトリアル、
広告、報道等がジャンルとして分かれている事を知りより写真を深く
考えるようになる。出入りするフォトグラファーの撮影スタイルと
ライティングを覚えながら、内外問わず写真集を見まくっていました。
カメラは機動力と頑丈さ、中判レンズのキレを知りペンタ67を購入。
1990年代は銀塩黄金時代で印画紙はエクタルアやエリートファインのような
リッチなバライタ紙が存在し、私自身それにふさわしい表現を目指してました。
真夜中の暗室で現像液の中でゆっくりと浮かび上がる写真を見ながら、
写真の濃度が欲しい時、現像液に手を突っ込み体温で写真を焼き込んでいました。
酢酸の匂いにまみれ一喜一憂しながらプリントしていた頃が懐かしい、、、。

ニューカラーという言葉もこの頃とても気になりました。
日本人には持ち得ない独特の発色と色感覚、、、、。
コダック本社があるロチェスターの空をはじめて見た時、
「あぁコダックのイエローはこれだったんだ、、、、」と思いました。
地表の黄色い砂の反射が街全体をYの印象にしていたんですね。
土地の持つ温度や湿度は写真のコントラストに影響するし、
撮影する瞬感の感情は間違いなく写真のトーンに影響するはずです。
フィルムのもたらす色温度の感じ方や銀の化学反応による色調変化、
ポジ、外式、ネガ、クロス処理、8x10ポラロイドなどの表現による
色調の違いは今でも鮮明に覚えてるし、写真の印象を決定する、、。
カメラと同じように撮影前の準備ではフィルムは後戻りできない選択で、
どのように表現するかを事前に想像し決定する大事なファクターでした。

今ではスタジオワークの仕事は100%デジタルに変わり
IQ160、P30、P25をハッセル、RZにつけて撮影しています。
汎用機として5Dmark2、1Dsmark2を使用してるので、
フィルムを入れたことのないアシスタントがほとんどになりました。

スタジオでは撮影環境が大きく変わりフィルム時代の緊張感とは違い
みんなモニターを見ながらの写真の検証を繰り返します、、、、。
デジタル化は予定調和と画作りの共有というメリットと同時に
一瞬にかける緊張感と被写体との間を奪いました。

写真の持つトーンとマナーはPhotoshop、Light room等のソフトで
簡単に手に入る時代となりましたが、最終的に色をセレクトし
写真の持つ微妙なニュアンスを表現するのは写真家の経験と感性です。

そして私たちはもっと瞬間に賭けるべきなのでしょう。
写真の大切な要素はすべてフィルムから教えてもらいました。

銀塩で培った感性を失わず、豊かな写真表現を目指していきます。
ありがとう、コダック。

鈴木 敦詞

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